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Popsの真髄とは何だろうか。「理屈を超えて気持ちがいいことである」と、寺尾伴内は本インタビュー
で説明している。ヒップホップ・渋谷系の登場以降「音楽はエディットするものである」という優等生
の論理にPopsは囚われてきた。
しかし
10年代の幕開けと共に、ペロニカはその壁をいとも簡単に越えてしまったように思える。確かに
エディットという手法であると言える。しかし、フレンチ・ポップに、
90年代ノスタルジーに、憧れの
ヒロインに心躍らせて音楽を楽しんでいることがヒリヒリと伝わるのだ。体全身でペロニカのグルーヴ
を感じていただきたい。大切なのは、気持ち良いということ。トリコロールサマーであなただけの夏
を、心に刻み込みませんか。
このインタビューは、Peronicaの1stアルバム『トリコロール・サマー』リリースに先駆けて行われた。
神奈川県某所、キャフェにて。寺尾伴内、
toyottyの二人へのインタビュー。
取材・文/半熟たまご
●宜しくお願いします。いきなりですが、まずは結成の経緯からお聞かせください。
寺尾伴内(以下、寺): Peronica以前の話になるんですが、サークルの友人との間で
Veronicaという戸
川純のトリビュートバンドを結成しました。(注:youtubeにて確認できます)
しかし、誰を戸川純にするのかということが問題になったのです。そうした時に、演技力重視でメン
バーをセレクトしました。戸川役として、当時はサークル内で地味な存在であった
toyottyに目をつけた
のです。僕のイメージでは彼女はひょうきんだし、適役かなあと。
(toyotty、気まずそうにひたすら水を飲む。)
誘ってみると、戸惑いつつも
OKをもらったので実際に結成したのです。
●戸川純のトリビュートからPeronica結成へはどのように動いたのでしょうか。
寺:鍵盤奏者が、toyottyの高校時代の同級生であるimopyだったんですね。
imopyは僕らの大学の学生で
はなかったので、お疲れ会という形で何度か交流をしていたんです。その時になんとなく、冗談半分で
バンドをやろうかと。どうせ僕が言いだした事だと思うんですけどね。(笑)
toyotty(以下、T):(笑)
寺:そうした流れで、
2009年7月に正式に曲作りを始めることになりました。
●オリジナルバンドをやるということは、作曲を行うことになりますが、まず寺尾さん自身のキャリア
の中でそうした経験はありましたか?
寺:僕は小学校の頃から歌と踊りが好きだったんですね。ここではあまり言えない話なんですが、自分
の作った歌と踊りを同級生に行わせるというイジメまがいのことをしていました。(笑)
T:小山田圭吾と同じじゃないですか(笑)
寺:高校の頃は、学園祭のコンテストがありまして、後輩と一緒にバンドを組んだんです。その時作っ
た曲は採用されなかったんですが、歌詞を初めて書いたというのは大きな経験でしたね。それは「ど
ろみ〜ず」というユニットで、
Muddy Watersが好きな後輩と組んでいました。
●渋い高校生ですね。
寺:そうかもしれません。ビートルズのようなニュアンスの歌モノを二声コーラスでやって、それにス
ライドギターを入れてやっていました。その当時が、ちゃんとした作曲・作詞の出発点でした。
●toyottyさんの音楽遍歴についても教えてください。
T:小さい頃は親の影響でユーミン、井上陽水、ビートルズなどに親しんでいました。高校二年生の時
にあるきっかけで、はっぴいえんどを聴いたんです。その時になぜかギターの音色が良いなと思ってし
まったんです。なので、今思えばリスナーの側より演奏の方に引き寄せられていたと思うのです。それ
と、実は
Macのガレージバンドというソフトを使って、短い効果音やCM音楽のようなものをサンプリ
ングして作ったりしていました。
●かなり怪しいですね(笑)まぁ
…、テクノへ繋がるとも言えますが。
一同:苦笑
●さて、話を戻してペロニカにおける最初の曲作りについて聞こうと思います。最初は「瞑想ジュテー
ム」であると聞いていますが。
寺:大学の友人であるクサカベに誘われて阿修羅展を見に行くことになったんですね。僕も美術学専攻
で関心はあるし、学芸員の資格取得を目指していた
toyottyも誘って行ってきたんです。夏に多摩川で飲
んでいた時に、ふと神の啓示のようなものを感じて、「作らなくちゃいけない」と思ったんですよね。
T:それを言うなら阿修羅の啓示(笑)
寺:まあまあ(笑)そのせいかは分かりませんが、瞑想ジュテームは比較的早く曲ができたんです。
●そこでお聞きしたいのは、寺尾伴内さんは高校時代はガロやCSN&Yなどのフォークロックに親しんでいたのに、何故テクノが記念すべき一曲目だったんでしょうか?
寺:実は僕の就職活動がキーになってくるんですよ。音楽を仕事にしたいと考えていたので、ゲーム
ミュージックの制作会社などを志望してもいました。そこでゲームミュージックをひたすら作っていた
ら、テクノとの類似性からか、テクノが作れるようになってしまったんです。今までの僕の持ち駒とし
てはウエストコーストサウンドでしたが、テクノを使わない手はないと思い取り組んでみたのです。
●そこから本格化していくということでしょうか?
寺:というより、その後に、「僕はムッシュー」という曲ができたんですよ。ピアノでイントロのコー
ドを弾いていたら、これで一曲作れると思って。そこで曲を作って自分で歌詞もつくるのでは面白くな
いと思って、
toyottyに歌詞をつけるよう頼んだんです。緩いノリだったにも関わらず、彼女の詞に才能
を感じて火がついたんですよ。
toyottyとimopyは曲は作れないということを感じたので、曲作りについ
ては自分が本腰を入れていこうかなと。
●なるほど。それでは、曲ごとに色々伺っていこうと思います。
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1,200円(税込)
DERA-001
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1. 瞑想ジュテーム
2. ノンレムSwimming
3. Pyjama de Ojama!
4. 組曲、真冬のヴァカンス
5. 僕はムッシュー
6. とりころーる
7. ジェニーはご機嫌ななめ
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Peronica(ぺろにか)
2009年夏、寺尾伴内の新ユニット構想のつぶやきにより、toyotty、imopyの計3名で結成。
日本語ポップスの再興を目指し、1960〜80年代の音楽研究に基づく楽曲制作を行う。
ますます音楽の再分化が進む今日、テクノ、フォーク、ロック、歌謡曲…あらゆる手法を取り入れた楽曲は
ジャンルという野暮な柵をひとっ飛びし、もはやノスタルジーにかられたオマージュを越えて、
唯一無二のオリジナリティをみせつける。
懐かしいのか、新しいのか、全ての曲に散りばめられたギミックに面白さと気持ちよさを覚えずにはいられない。
2010年夏、良きリスナーとしての3人の学生はもの静かに、しかしアヴァンギャルドに、
現代の日本ポップスへとひとつのアルバムを投げつけた。
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